記憶

2007年10月18日 日常
昔、家のすぐ近くに大きな杉の木がありました。
幹は人3人が手を広げても足りないほどの大きな木でした。
父も子供の頃から馴れ親しんだと言います。
私が小さい頃には徐々に朽ち始めていたのか
それとも何度かの落雷の影響なのか
枝が折れ落ちてきて危ないのでそばには近づけませんでしたが、
私の部屋の窓からの景色にそれはそこにあって、象徴のような存在でした。
ある強い風の日の夜に、その大きな木は倒れてしまいました。
「ちょっと淋しいけど、もう朽ちていて危なかったし
 仕方ないね」と母と話していました。
あれから10年以上経ちますが、窓を眺めるたびに
私はあの木のことを思い出します。
いつか誰からも忘れ去られていくのでしょう。
だからこそあの木を知っている人達の記憶に
しっかりと刻み込まれているのかもしれません。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索